遅刻決定の午前八時少し過ぎ


いつも出くわした信号待ちの長い交差点
自転車のペダルの重さ




いつも不意に聞こえた、きみの声
笑った顔
大きな手
真っ直ぐな瞳
追いかけた背中


ぼくに合わせてゆっくりと速度を落とすきみの
残酷な程にあたたかい、そのやさしさ




全部、全部、好きだった









いつもこころを奪われて
静かに胸がきしむ音を聞いたんだ




20091025





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