わたしは正直生きることに何の執着もなかった。いつも死ねる理由を探していた。











死ぬために生きていた。生きるのはいつか死ぬためだった。
この世界に生きる理由なんかない。だけど死ぬ理由もないから生きている。
いつかこの世界から消えていなくなるために。死ぬために。
死はわたしにとって解放だと思っていた。
その瞬間にやっと私は幸せになれるのだ、と。



































「     生きようと して、」


だからあの日
きみがわたしの前で泣いた時、意味が分からなかった。
何が悲しいのだろう。
この人は、一体何のために泣くのだろう。























きみが死にたがりの私のために泣いてくれるなら、
わたしはきみに何が出来るだろう。










死ぬために生きていた。


だから


愛したいと思った。





20091028